幌内炭鉱は三笠市の奧に残る大規模な遺構で、幌内炭鉱景観公園として散策路が整備されている。施設も変電所、坑口、トロッコ、シックナー、選炭場の他、坑口神社までその姿をとどめている。特に変電所が緑に飲まれている景観は圧巻。人類が滅亡した後に人工物が自然に飲まれていく様を見ているようだ。
幌内炭鉱の散策路。炭鉱跡地の公園規模としては空知でも最大級。
公園入り口には坑道を支持した木枠が再現されている。周りはここが炭鉱だったとは思えないほどすっかり自然に戻ってしまった。
車輪などあり合わせのもので作られた保存会の人?手作りの案内表示。人気のない場所の風車は賽の河原のよう。
草地なので虫が!大量に!
ベルトコンベヤーの捲き場跡。今はコンクリートの骨組みだけが残る。
坑口の一つ、常磐坑。ベルトコンベアでここから石炭を搬出した。隣接した新幌内炭鉱からの石炭も集約して運んだそうだ。ちなみにベルトコンベアの長さは坑道の深さ-750mから総延長2720mを引いたというから、当時の炭鉱の規模が伺える。
坑口神社は坑夫の安全を祈願して建てられた。祭神は山の神様なので大山祇大神。坑内で口笛を吹かない、お産があった坑夫は3-7日間坑内に入れないなど神様に配慮した風習が守られていた。
音羽坑口。近くの案内板には最古の炭鉱口と記されている。さらに初期は労働者の8割が囚人であったという。今は閉鎖された入り口が木陰に残るのみ。
炭鉱内の変電所。訪れたときはここの管理者?の人が出入りしていた。変電所だが当然電気は来ていない。
生長した木が鉄塔を飲み込もうとしている。巨大なジャングルジムがまさにジャングルになろうという瞬間。
散策路はここで終了。
こちらは選炭場跡だが、なんの施設かよく分からない残骸が点在している。
こちらはシックナー。石炭から不純物を沈殿させて取り除く池である。今も取り除いた残渣やら石炭やらが沈んでいるのかな?
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三笠市の奧の奧の終端に位置する。