東京の准勅祭社、通称東京十社の一。 勅祭社は天皇から直接勅使を派遣されて祭りが行われる神社。明治期に都が東京に遷るに当たり、明治天皇が都内の十社に幣帛を捧げられた。これらの神社が准勅祭社として定められている。
神社のある王子駅前の飛鳥山は江戸名所図会にも花見の名所として紹介されるほどの人気スポット。
王子という地名はこの王子神社から来てるわけだが、そもそも王子って何?王子様?
・・ではなく、王子はある神様の子供にあたる神様(御子神)のこと。この神社の場合、勧請された熊野権現の御子神である若一王子(にゃくいちおうじ)のことらしい。王子信仰が盛んだった時代、熊野から勧請する時にはこの若一王子を祭るのが通例になっていたとか。でも祭神に若一王子は入ってなかったりしてこのへんはよくわからない。
王子の同義語として「若宮」も。よく神社の頭に若宮〜〜神社なんてものがあるのは御子神を祭った神社で、王子信仰が盛んだった時代の名残である。

入口。東京十社の中では駅から近いのも利点。

例祭には喧嘩祭という田楽が奉納される。今の田楽は1983年に復興されたものだが、戦争で40年以上途絶えていた田楽を蘇らせるには地元の有志や宮司さんの並々ならぬ努力があったそうだ。

摂社の関神社。関蝉丸を祀る。「これやこの 行くも帰るも〜〜」の句を詠んだ人。
また、蝉丸さんは逆髪で悩む姉のためにかつらを作ってあげた縁で 髪の祖神とされている。江戸時代にかつら業者がご利益にあやかってここに勧請したのがはじまりだそうだ。
それに関連して毛塚なんてのも。こちらは昭和36年建立。お釈迦様に髪の毛を油に変えて献じた貧女の説話にちなんでいる。
とにかく髪の悩みを聞いてくれる神様ではありそうだ。解決してくれるかは知らないが。
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場所は京浜東北線王子駅から徒歩2分